例のパレードが行われている場所に行ったときの話をしよう。そう、金日成広場だ。
「あ、この広場、朝鮮中央テレビでみたことある!」という強烈な既視感を覚えた以外は、目の前でパレードをやっているわけではないのでガランとしていて、本当にただの広い広場だったなあ…という感想だった。
(前日の晩にKOREAN VODKAなる凶悪なお酒をグラスいっぱい飲み干して二日酔いに苦しんでいたというのも関係ありそうだが…)
しかし足元には…
視線を下に下ろすと、こんなものが見えた。
そう、地面には等間隔に点が打たれており、時折数字が書いてあったのである。
これは行進の際に立ち位置や歩行の間隔を規定するものだ。舞台の言葉で「バミリ」と呼ばれていたりするやつだ。
これこそが、この場所であのパレードが行われていることを実感させるものだった。
日本に暮らしていれば非現実的な(?)光景に見える朝鮮の軍事パレードも、このような一人ひとりの絶え間ない工夫と努力によって成り立っているのだと思うと、一気に現実の有機的な光景として浮かび上がってくる。
ちなみにここに行った後、「祖国解放戦争勝利記念館」のトイレでめちゃくちゃゲロ吐いた。