最近ネットで話題の「怪しい中国語電話」に関して。
どうやら日本にいる人に対して、中国語わかるわからないに関係なく無差別に発信されているらしく、大使館を名乗るものや国際物流業者を名乗るものなど、電話の内容は多岐に渡るようです。
今回は「中国語の電話が来て何言ってるか分からない!怖い!」という思いをした方に対して、代表的なものを書き起こして内容を解説していきます。
先に言っておくと、要するに中国人(または中国語がわかる人)をターゲットにしたオレオレ詐欺ですので、対応する必要はありません。
謎の中国語は何を言っているのか
今日お昼に中国語で留守電来てたんだけど何?ちょっと、てかかなり怖すぎん???? pic.twitter.com/V8n9RTiw6D
— K֒@֒S֒U֒M֒I֒(Lv19) (@250F95_ka) September 15, 2020
Twitterを検索すると、沢山の人が謎の中国語電話に遭遇したことを録音とともに公開しています。上記の引用ツイートに含まれる自動音声パターンが最もよく見るものなので、これについて記していきます。
まず、話している内容の原文は下記のとおりです。
中国大使馆通知你,你有一份加急公文未领取,将影响到你的居留权益,请迅速与本馆联系,了解详情请按9,按9由人工客服为您说明。
内容は下記のとおりです。
中国大使館からのお知らせです。あなたには受け取っていない急ぎの書類(公共文書)が一件あり、あなたの居留資格に影響しますので、早く本館に連絡をしてください。詳細を知るには9を押してください、オペレーターがあなたのためにご説明差し上げます。
当然中国でも話題に
まず、日本の中国大使館は、これらの電話は大使館とは関係なく、プログラムを使って無差別に発信された、金銭の詐取を目的とした電話であることを表明しています(2019年4月)。
◆ 诈骗套路深,千万别当真! – 中国驻日本大使馆系列领事提醒之一〇〇
http://www.china-embassy.or.jp/chn/lsfws/t1663977.htm
上記の記事では、大使館には国民の荷物を代理で預かったり、海外にいる国民を国外退去させるような権限が無いという当たり前のことを指摘しています。確かに、海外にいる中国人に居留許可を与えるのは外国の政府の仕事です。
また、日本だけではなくカンボジアなど諸外国にいる中国人の間でも同様の電話が話題になっているようです。
◆ 骗子冒充中国驻柬大使馆诈骗,附骗术大揭秘 – 柬单网柬小单
https://www.sohu.com/a/337037636_120043455
どうやら、世界中の華僑・華人をターゲットにしたスケールの大きな詐欺電話ですね。自動音声の内容を聞き取れる人しか9番を押してオペレーターと会話することができないようになっているので、少し賢いかもしれません。
完全にプログラムで生成されたランダムな電話番号に片っ端から発信しているようなので、個人情報の漏洩などが原因でかかってきているわけではないようです(逆に防ぐ手立てもないです…非常に迷惑)。対応しなければ、特に害はないでしょう。
くれぐれも、当記事を読んで「よっしゃ詐欺師に直接文句言ったろう!」と9番を押さないように気をつけて下さい。変な電話番号リストに入れられて、中国語による迷惑電話がモリモリくるようになっても責任を取れません。
上記のスクリプトのモノマネをして中国語を練習したい人にはAdd Pinyinツールを使ってピンインを表示させてみたりすると楽しいかもしれません。
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