前回の朝鮮旅行記からだいぶ日が経ってしまったが、まだまだ北朝鮮の思い出は書ききれていないので、綴っていこう。
平壌に行くと必ず訪れる地・万寿台
北朝鮮の魅力の一つは、数々の銅像・彫刻だ。最も有名なのはこの、平壌・万寿台の金日成首席および金正日総書記の像だろう。平壌を訪れた観光客は必ずここを訪れることになっているらしい。
おふざけ厳禁・聖地と化した銅像
渡航前から旅行社から「銅像の前で同じポーズをしないで下さい」と何度も注意されるほど、ここ万寿台での”おふざけ”はタブーだ。
ガイド氏によると、世界のあらゆる場所で逆立ち写真を撮ってはインターネットにアップする欧米人が、ここでも逆立ち写真を撮ってしまったところ、軍人に見つかり連行され、翌日の旅程に支障をきたすほどのトラブルに発展したという。
この「世界のあらゆる場所で逆立ち写真を取る欧米人」氏が誰なのか気になる…どうせインスタグラマーかユーチューバーだろう(偏見)
この万寿台の銅像は、新年に職場の安全を祈念するために労働者一同が献花にやってくるなど、言わば日本の明治神宮のような存在になっているようだ。
これは、国家の指導者にたいする信仰と言えば信仰だが、正月に神社を参拝する日本人の多くが御神体に対してたいそれた信仰心を寄せていないであろうというように、最早人民に根付いた習慣なのだろう。
金日成像・金正日像だけではない素晴らしい万寿台の彫像たち
また、平壌の万寿台では、有名な金日成首席や金正日総書記の像のほか、迫真の表情をした人民たちの像や千里馬(チョンリマ:冒頭の写真)の像を見ることができる。
正直なところ、一人ひとりの表情の細部まで作り込まれたこれらの彫像は、何時間見ていても飽きなさそうだった。北朝鮮の社会主義リアリズムを背景にしたプロパガンダ的な彫像の技術は評価が高く、アフリカのボツワナやセネガルなどに輸出されているほどだ。
人民たちの凛々しい、キリッとした表情がかっこよくて痺れる。「チュチェ思想に支えられた信念」が表現されているのだろうか。雑魚いコンデジで撮影したゆえ、クローズアップした写真を全く撮れていないのが悔しい。