昨年書いたオタク構文のまとめのような記事のおかげか、「オタク構文」という検索ワードでこのブログを訪問される方がけっこう多い。
ところでオタク構文といえば、最近以下のような文章がインターネット・ミームとして爆発的に広がっている。
ぽきたw 魔剤ンゴ!? ありえん良さみが深いw
二郎からのセイクで優勝せえへん? そり!そりすぎてソリになったw
や、漏れのモタクと化したことのNASA✋
そりでわ、無限に練りをしまつ
ぽやしみ〜?— すもうねじま⁶²⁸ (@tightros) 2016年3月3日
この文章に用いられている言葉は、以前筆者がオタク構文としてまとめた構文の中にはほとんどかぶっていない。だが、これを見た時、これは圧倒的にオタクだ…と思った。その理由としては、以下のようなものがある。
1.オタクはすぐ幼児退行する
オタクは幼児退行しがちだ。二次元のキャラクターに母性的な尊さを覚えて「バブみある」「ママ―!」などと言う。
起床したときに「ぽきたw」、就寝の挨拶に「ぽやしみ~?」などと、まるで舌足らずの赤ちゃんのような言葉遣いをするのは、まさにオタクって感じだ。オタクはMadafackaなのである。
M@GIC☆の「胸の〜真ん中〜光っている〜♪」ってところの振り付けが「おかえり、ご飯すぐ作るね♡」って言いながらエプロンの紐結んでるような感じに見えたので台所が似合いそうなアイドルをセンターにしては「マ、ママ…」ってバブみを感じてる pic.twitter.com/Vjznwsi8DN
— 丑 (@uccow) 2016年9月12日
2.文法への反骨精神が高く、名詞化が大好きな奴はなにやってもダメ
オタクはすぐ国文法に反抗するし、最高にROCKだ。かつてもオタクたちは「つらみ」「帰りたさ is ある」「帰りたみがある」などと、文法に中指を突き立ててきた。
この、「ありえん良さみが深い」という表現も、「つらみ」から始まる「-み」による名詞化傾向のコンテクストの中に位置づけられている。
「つらみ」「死にたみ」「ねむみ」はまだしも、「良さみ」、寝ることを表す「練り」は、アイスティに混入した睡眠薬を呑ませた形容詞や動詞を無理やり名詞に転換するような無理やりみがある。
限界オタクらの用いる言語は既に文法の限界を突破している。
3.ローマ字化して英語風に読んでいくスタイル
「魔剤ンゴ!?」というのは、「マジ」→「MAZI」→「マザイ」→「魔剤」と変化したのに、なんJでよく用いられている「ンゴ」と付け加えたものだろう。
同じく「セイク」というのも、「酒」→「SAKE」→「セイク」と変化したものだろう。このローマ字化の過程も、オタクにありがちなものだ。
「それな」→「SORENA」、「わかる」→「WAKARU」などと書くオタクはよく見かける。ここからルー大柴のような気分になって英語風に読んでみたという思考の流れは容易に想像できる。
なお、こういった言語センスはしばしば女子高生文化圏に輸出される。そのうち女子高生向けの雑誌などで「ぽきたw」「練りをしまつ」などという言葉が踊るようになるのだろう。オタクはJKなのである。
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