横浜中華街では10月1日の国慶節に引き続き、10月10日は雙十節のお祭りがあった。
国慶節は中華人民共和国の建国記念日であるのに対し、雙十節は中華民国の建国記念日だ。2つの中国とか1つの中国とか、色々な立場や意見はあるものの、どちらも横浜中華街では慶祝の対象だ。ちなみに上のポスターの人物は孫文。近代中国の父として中国では尊敬されている。
この度、2つのお祭りを両方見てきたのでレポートしたい。
中華街に入るや街中の民国旗
まず横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅を降り立ち、中華街に到了するや、街中が中華民国の旗に埋め尽くされていることが確認される。
とにかく中華民国旗推し
国慶節のお祭りよりも街中が国旗で埋め尽くされているという印象だったが、パレードも長く盛大なものであった。中華街の真ん中にある、中華学院という台湾(中華民国)系の学校の校庭が集合場所で、開始地点になっているのが国慶節とは違うところだった。校庭も、万国旗ならぬ万中華民国旗といった感じだった。
黒塗りの車も限界痛車のごとくデコレーションが施されていた。すごい。
また、そこら中で配っている小さい中華民国旗には柄に「僑務委員会 R.O.C」という印字があり、中華民国当局によるバックアップもふんだんに受けていることがわかる。
また、中華学院校庭にて行われた記念式典では、国歌斉唱にはじまり、偉い方の「私たち横浜華僑は!!中華民国を!!支持します!!」といった演説や、「中華民國萬歳!!」の唱和など、ナショナリズムの高いバイブスを感じることができた。
パレードは少数民族の行進、ミス雙十節、ブラスバンドなどボリューム満点
30以上の団体が参加するパレードは非常に長く、出発地点で定点観測していたら、終了地点に既に先頭団体がやってきているほどであった。
非常に漂亮なミス雙十節の皆さん。詳細はググってもわからず。写真が下手なのでこっちを向いてるものが撮れなかった。
孫文氏と、現役総統・蔡英文氏の肖像。
迫力たっぷりな獅子舞。生きているような動きだった。
大陸の少数民族・ミャオ族の踊り。きらびやかです。
ブラスバンドは3団体ほど参加していた。「DeNAベイスターズの歌」「錨を上げて」など、色々な曲が聞こえてきた。なお「錨を上げて(アメリカ海軍歌)」を演奏していたのは、国慶節の時と同じ団体ww
終わった後はやはり羊肉串…大好きかよ。
結束語:横浜中華街は好いぞ
国慶節よりも大きな盛り上がりを見せていた雙十節。孫文の活動地でもあった横浜に住む華僑の多くは、格別の思いを雙十節に寄せているのだろう。
まったく結論は変わらないけど、今回もいいもの見せてもらった。2つの祭りを通じて、様々な立場の人たちが共存しているという華僑社会の複雑性を垣間見たものの、日本で中華式の祝日を最も楽しめるのは、まぎれもなくここ横浜中華街だと思う。
春節も行こうよ中秋節にも行こうよ、中華街 中華街 心のふるさと…って感じだ。