破格の条件で留学へ!中国政府奨学金のすゝめ【寄稿】

破格の条件で留学へ!中国政府奨学金のすゝめ【寄稿】
上海交通大学 学生寮(筆者撮影)

 一般的に海外留学は厖大な費用が掛かるものと思われているが、外国政府の奨学金を利用することで学費はおろか、住居費や生活費まで支給され、驚くほど安い自己負担で海外留学が可能になる事はあまり知られていない。しかし、外国政府奨学金に合格できる可能性はどのぐらいあるだろうか? と不安になる人は多い。

確かに、返済のいらない奨学金は人気が高いことが予想され、特段ヨーロッパやアメリカ留学に関わる奨学金は激戦である。お金は無いが、それでも一度は留学してみたいという人のために、私が現在利用している「中国政府奨学金」を紹介する。

 

中華人民共和国政府が出資も募集経路は様々

 中国政府奨学金とは、その名前の通り中華人民共和国政府が外国人留学生のために用意した奨学金制度であり、年齢要件を満たし、中華人民共和国との二重国籍ではない外国籍(もちろん日本国籍を含む)の人なら、誰でも応募することができる。

応募区分は五つあり、学部生として入学する「本科生」、一年間学部生と一緒に授業を受ける「普通進修生」、研究生(大学院生)として入学する「碩士(修士)研究生」・「博士研究生」、そして修士号以上あるいは准教授以上の教員を対象にした「高級進修生」に分けられている。そのうち日本国内の大学学部に在学しながら応募が可能なものは、普通進修生となる。

 筆者は現在、普通進修生として、日本の文部科学省(文科省)が募集する枠を通して留学しているが、応募できるルートは複数ある。一つは日本学生支援機構(JASSO)経由で文科省が募集を取りまとめる選考に応募する方法、もう一つは日中友好協会による選考に応募する方法、残りの一つは中国の大学がそれぞれ保有している奨学生の枠に応募する方法であるが、今回は、筆者が利用している文科省が募集する中国政府奨学金に関して紹介する。

 

学費、寮費、保険料、生活費…破格の待遇!

 この中国政府奨学金の選考に合格すると、留学期間中は中国政府から学費及び寮費、保険料、生活費の全てが支給される。私が在学している国際基督教大学(ICU)の交換留学を利用した場合、学費をICUに納めるほか、寮費や生活費は原則として自己負担となる。このように負担が大きい交換留学制度と比べると、破格の待遇である。

もちろん給付奨学金なので、留学が終わった後に返済する必要は一切無い。生活費として支給される額に関しては、中国大陸で一番物価水準の高いと思われる上海市に居住している私でも毎月半分ほど余るので、毎日のように高級料理を食べたりクラブやバー、ディズニーランドに通うような生活をしない限り、十分に生活可能な金額である。

 

倍率は他国の給付奨学金よりも低く狙い目!?

 気になる倍率であるが、本年度は110名の応募を行っているなど他国の政府奨学金に比べて募集規模が桁違いである。この110名は、もちろん日本人のために用意された枠であり、実際には募集人数を上回る採用をしていると推定されるため、他国の奨学金に応募するよりも、奨学金を頂ける可能性が高いことは明らかである。

また、帰国後にエクスチェンジ生(※)と同じように単位編入できるかという不安があるかもしれないが、私費留学制度を利用する事で、エクスチェンジの学生に準じた単位編入規則が適用される事はご存知だろうか。

ただし成績やシラバスが英文で手に入るとは限らないので、帰国時に自分で翻訳する必要が出てくる。私費留学制度の利用中はICUに対して休学生と同じ在籍料を支払えば良いので、詰まるところエクスチェンジを利用して留学するよりも大変安上がりになるどころか、一年分ICUの学費を節約する事ができる。

 応募に関する詳しい情報は下記ホームページを参照してみよう。書類を送付するほか、インターネット上での登録も必須となる。応募する際に必要となる書類が多く、特に学部在学中の学生は、出身高校から英文の成績証明書と卒業証明書を取り寄せる必要が出てくるので、興味がある学生はすぐに母校に問い合わせよう。

(寄稿者:Onuma Yuto @Shanghai_Yuto

 

◆参考

中国政府奨学金 – 学生支援機構 (2018年9月留学は2月23日に締切。例年前年末に要項発表)

◆注釈

※ エクスチェンジ … 国際基督教大学における「交換留学制度」を指す。留学先教育機関で取得した単位を在籍大学の卒業単位として40単位まで編入することができ、多くの学生が使用する。(編集部注釈)

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